2013年11月10日

労働者の健康状況調査で分かること

少し前のことになりますが、厚生労働省から労働者健康状況調査
(平成24年)が発表されました。
この調査は最近の労働者の健康に関する状況を調べたものですが、
もちろん労働者を雇っている会社(事業所)の取組みについても
調査されています。
この調査からは、各社の取組みとこれからの課題が垣間見えて
きますので、ポイントをピックアップしてみたいと思います。


【残業時間】
・過去1ヶ月間に月80時間を超える残業をした労働者がいる事業所は約15%。

・1000人超の大規模な事業所の半数では、過去6ヶ月間に月100時間を
 超える残業をした労働者がいる。


【メンタルヘルス対策】
・過去1年間にメンタルヘルス不調者(連続1か月以上休業または退職)がいた
 事業所の割合は8.1%。
 産業医の選任が必要ない30~49人の事業所でも約1割に達する。

・メンタルヘルスケアに取り組んでいる事業所の割合は全体で47.2%となり
 上昇しているが、29人以下の小規模な事業所では4割に満たない。
 厚生労働省の策定した第12次労災防止計画で目標とされている5年後に
 8割という水準にはまだまだ及ばない。

・メンタルヘルスケアの取り組み内容は、研修や情報提供にとどまり、
 半数以上の事業所ではメンタルヘルスケア窓口の設置などには及んでいない。

・メンタルヘルスケアに取り組んでいない理由(複数回答)については、
 「必要性を感じない」が最も多く51.0%。次いで「取り組み方が分からない」で
 31.6%。まだまだ問題への対応の必要性や対策に関する認知度が低い。

・メンタルヘルスに関しての今後の取組予定としては、「検討中」が23.0%、
 「予定はない」が76.5%と同様に危機意識の低さが現れている。

・来年の労働安全衛生法改正で義務化が検討されているストレスチェックだが、
 実施した事業所は、大規模な事業所でも6割程度、100人未満の中小規模の
 事業所では2~3割程度にとどまっている。


【労働者への調査結果】
・労働者の1割は、現在の自分の仕事や職業生活での不安、悩み、ストレスに
 ついて「相談できる人がいない」。

・労働者の約6割は、現在の仕事や職業生活に関することで強い不安、悩み、
 ストレスとなっていると感じる事柄があると回答。

・強い不安、悩み、ストレスを感じる事柄の内容(3つ以内複数回答)については、
 「職場の人間関係の問題」最も多く41.3%、次いで「仕事の質の問題」(33.1%)、
 「仕事の量の問題」(30.3%)。



最近の労働者の健康をめぐる問題のメインは、何といっても「長時間労働」と
「メンタルヘルス」でしょう。
これらの問題の現在の状況が、この調査からよく分かってきます。
今後はこれらの問題に関して、法令による規制や行政の指導が厳しく
なることが十分考えられます。
問題が顕在化して大きなリスクになる前に、各社で備えをしておくことが
求められています。




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